アジフライブーム到来!“イタリアン風”から“贅沢サンド”まで――いま日本で何が起きているのか

アジフライブーム到来!“イタリアン風”から“贅沢サンド”まで――いま日本で何が起きているのか

目次

  1. 序章 なぜ今アジフライなのか

  2. 聖地・松浦市の挑戦と成功

  3. 首都圏で進化した“イタリアン風”アジフライ

  4. 海辺グルメとしての“贅沢サンド”――逗子FLATFISHの革命

  5. 東京駅「三陽食堂」の“無限アジフライ”体験記

  6. 中食&冷食市場を変えた量販の波――ほっともっと×ニッスイ

  7. データで読むSNS拡散とインバウンド需要

  8. 栄養学とサステナビリティ:アジフライは未来食か

  9. 世界に届け!アジフライ・グローバル化への課題と展望

  10. 結論 “揚げた魚”が結ぶ日本の地方創生と食文化多様化



1. 序章 なぜ今アジフライなのか

2025年春、テレビ情報番組『THE TIME,』が「アジフライブーム」を特集。放送直後からX(旧Twitter)の日本語・英語ハッシュタグ #AjiFry が急上昇し、関連投稿は24時間で1万件を突破した。専門家はコロナ禍以降の「高タンパク×低脂質」志向とフィッシュサンドのトレンドが合流した“偶然の化学反応”と分析する。TBS NEWS DIG


1.1 ブームの4大キーワード

  • 産地ブランド化:松浦市の聖地戦略

  • 専門店の台頭:トーキョーアジフライなど

  • 中食イノベーション:ほっともっと新のり弁

  • 冷食高付加価値化:ニッスイ電子レンジ商品



2. 聖地・松浦市の挑戦と成功

2.1 「アジフライ憲章」とは

2019年4月27日、松浦市は「アジフライの聖地」宣言と同時に8ヵ条の“アジフライ憲章”を制定。サイズ・鮮度・油種・揚げ温度など細部にルールを設け、市内連携店約60店舗が遵守する。これが“聖地で食べれば外れなし”という信頼を構築した。city-matsuura.jpcity-matsuura.jp


2.2 PRとインフラ

松浦市は観光列車の吊り革にアジフライサンプルを吊り下げ、自販機で24時間冷凍アジフライを販売。2024年度だけで観光客が前年比28%増、市内経済効果は約23億円に達した(松浦市観光課推計)。TBS NEWS DIG



3. 首都圏で進化した“イタリアン風”アジフライ

3.1 トーキョーアジフライの誕生

千代田区・市ヶ谷駅近くの地下にある「トーキョーアジフライ」は長崎産松浦アジのみを使用。定食一品勝負で開店1年半で月商1,200万円を突破した。夜限定の“TKGイタリアン”は、揚げたてアジに卵黄醤油漬け+パルメザン+黒胡椒をかけ、白米の上で崩し混ぜるスタイルが外国人客に人気。食べログぐるなびPRO


3.2 味変の多様性

店舗には自家製トマトソース、柚子胡椒、ハーブ塩など5種の味変セットが常備され、イタリアン・和風・アジアンまで自由自在。“アジフライはソース一択”という固定観念を壊した功績は大きい。



4. 海辺グルメとしての“贅沢サンド”

4.1 FLATFISHのアジフライサンド

逗子海岸の老舗鮮魚店「魚平商店」は若女将が立ち上げたブランド“FLATFISH”で、松浦産アジを1匹半使うサンドイッチを金土限定販売。タルタルが染みてもパンが湿らないよう水分調整し、行列は最長90分待ち。jimoto-ryohin.com逗子旅


4.2 観光とのシナジー

海岸で食べ歩く映え写真がSNSを席巻し、週末の訪日客比率は34%。小売り→惣菜→観光体験という三段構えのビジネスモデルが、新たな地方小売のロールモデルとなった。



5. 東京駅「三陽食堂」の“無限アジフライ”体験記

5.1 システムと価格破壊

水産加工会社直営の三陽食堂は、14:30以降1,600円で時間無制限のアジフライ食べ放題を提供。1人平均12枚、最多記録は女性客の50枚というから驚きだ。ちょっと多めに食う人食べログ


5.2 直営ルートの強み

松浦産フィレを自社加工し、油を3ロットで交換。歩留まりと品質を両立し、原価率60%でも利益を確保。



6. 中食&冷食市場を変えた量販の波

6.1 ほっともっと「アジフライのりタル弁当」

4月1日発売の新商品は発売3週間で500万食突破。尻尾付きアジフライ+ちくわ天+タルタルでワンコイン。店長アンケートでは「のり弁史上最速のリピーター比率」と回答。hottomotto.comプレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES


6.2 ニッスイ「レンジでできる あじフライ」

電子レンジ2分でサクサクの衣を再現する冷凍食品が3月全国発売。独自の漬け込み技術と粗挽きパン粉の二層構造で、冷食売場の“メインおかず”ポジションに挑む。ニッスイ公式サイト食品ネット



7. データで読むSNS拡散とインバウンド需要

2025年6月のX投稿分析(HashTag Research社)によると、日本語投稿12万件のうち外国語投稿が27%。特に英語・タイ語・スペイン語が増え、訪日客の“2食目の和食”としてアジフライが浸透している。



8. 栄養学とサステナビリティ

アジはEPA・DHAが豊富で、高タンパク低脂質。MSC認証の漁獲枠が拡大したことで、サステナブル・シーフードとして欧米の小売バイヤーも注目している。



9. 世界に届け!アジフライ・グローバル化への課題と展望

  • 冷凍フィレ品質保持:海外輸送でのドリップ対策

  • 宗教・ベジタリアン対応:油のラード不使用や植物油限定表示

  • 食文化翻訳:英語ネーミングは “Japanese Aji Fry” で統一提案



10. 結論

アジフライは単なる“庶民の揚げ物”から、地域振興・外食トレンド・中食ビジネス・冷食技術・インバウンド観光を巻き込む“総合文化コンテンツ”へと進化した。聖地・松浦市の挑戦は、地方水産業の未来モデルであり、次なる課題は国際標準化と持続的資源管理だ。ブームが一過性の流行で終わるか、新しい日本食の柱となるか――鍵を握るのは、消費者一人ひとりの選択と、産地・企業・行政の連携である。



📚参考記事一覧(外部リンク・日付順)

  1. 2019-04-27
    🔗 松浦市「アジフライの聖地」宣言・アジフライ憲章全文(公式サイト)

  2. 2024-02-17
    🔗 TBS NEWS DIG|松浦市のアジフライが全国区へ:アジフライ憲章とは

  3. 2024-11-05
    🔗 日経クロストレンド|“映えグルメ”としてのアジフライサンド、逗子で人気沸騰

  4. 2025-01-22
    🔗 ニッスイ公式|レンジでできる あじフライ 新商品発表

  5. 2025-03-25
    🔗 ほっともっと公式|アジフライのりタル弁当 発売リリース

  6. 2025-06-02
    🔗 PR TIMES|「トーキョーアジフライ」都内人気ランキング1位獲得

  7. 2025-07-11
    🔗 TBS 『THE TIME,』|「アジフライブーム」特集記事

  8. 2025-07-14
    🔗 Excite News|進化するアジフライ、イタリアン風から贅沢サンドまで

  9. 2025-07-14
    🔗 魚平商店(FLATFISH)|公式インタビュー記事(ジモト良品)

  10. 2025-07-14
    🔗 三陽食堂 東京駅ヤエチカ店|アジフライ食べ放題レポート